学生の就職活動をサポートする「就活エージェント」サービスで、大手就職情報会社マイナビ(東京)の担当者が、紹介企業からの内定獲得後に学生に対し、就活中止を促す不適切な発言を行っていたことが30日、関係者への取材で明らかになった。同社は大学側に問題を認め、改善策を提示している。
一般的なエージェントサービスでは、紹介企業から学生が内定を受諾すると報酬が支払われる仕組み。この構造から、一部業者では学生の意思に関わらず特定企業への入社を促す「オワハラ(就活終われハラスメント)」が以前から指摘されていた。
今回の問題は関東圏の私立大学生が7月に大学へ相談したことで発覚。同学生はエージェントを通じて獲得した内定とは別業界を希望しており、継続して活動していたところ、「続けるならまず内定辞退すべき」「希望業界は求人がないので浪人すればいい」などと繰り返し電話で圧力をかけられたという。
さらに別企業への入社決定後には「私たちへの感謝もないのか」と責められる事態に発展。これを受け首都圏大学組織や全国私立大団体が調査に乗り出し、マイナビは11月までに正式な謝罪文書と再発防止策を提出した。
主な再発防止策
(1)事前同意を得た上での業務会話録音(2)指導監督専任部門の新設
など
当社としては必要な手続き説明の中で配慮不足があったことは認識しています。
ただし具体的なやり取り内容については個別事例につき控えさせていただきます。 - マイナビ広報担当