物価高騰の波が住宅市場にも押し寄せています。特に東京23区を中心に、賃貸住宅の家賃が軒並み値上げされており、月額1万円以上の引き上げを通告される入居者が急増中。この予期せぬ事態に多くの住民が困惑しています。

止まらない家賃上昇の現実

都心部では1LDK物件で6万8000円→7万4000円、3LDKでは13万4000円→14万4000円といった大幅な値上げ事例が続出。年間換算すると10万円以上の負担増となるケースも多く、日常生活への影響は計り知れません。特に新年度前には更新通知が集中するため、入居者の不安は日に日に高まっています。

なぜ今、家賃は上がり続けるのか？

背景にあるのはまず建物維持コストの高騰です。光熱費や修繕費、管理費などあらゆる経費が上昇し、従来の家賃水準では採算割れする物件が増加しています。

さらに大家側も住宅ローンの金利上昇に苦しんでいます。変動金利を利用していた大家の場合、金利1.3%→1.5%への上昇で返済額が膨らみ、その分を家賃に転嫁せざるを得ない状況です。

知っておきたい値上げ回避術

しかし交渉次第で値上げを免れた事例もあります。埼玉県在住Bさんは月8万7000円の物件で4600円引き上げ通告を受けましたが、「周辺相場との比較データ」を持って交渉した結果現行料金での更新に成功しました。

突然の値上げ通知にはまず冷静に対応することが大切です。「なぜ必要なのか」理由を確認し、「近隣相場と比べて妥当か」調査することで有利な条件をつかめる可能性があります。