現代の婚活市場では、高年収・高学歴・高身長という「三高」が理想的な男性像として語られがちです。しかし、結婚相談所で多くのカップルを成功に導いてきたベテランカウンセラー、大屋優子氏はこの風潮に警鐘を鳴らします。「プロフィール上の数字や外見だけで相手を選ぶのは危険です」と語る大屋氏が、ある"完璧すぎる男性"との出会いを通じて教えてくれた、本当に大切な結婚相手の条件とは？

完璧すぎるプロフィールの裏側

ある晴れた日、某有名結婚相談所に現れたのは34歳のエリート男性。超一流大学卒業で年収800万円、整った顔立ちに170cmと平均以上の身長。一見すると申し分ない条件を揃えたこの男性は、「登録しなくても女性からアプローチされるタイプ」だとスタッフも認める存在でした。

しかしこの"ハイスペック男"には意外な弱点がありました。それは結婚相談所が厳格に定める「婚前交渉禁止」というルールに対する不安感でした。「セックスの相性が悪かったらどうするのか？」と質問する彼に対し、カウンセラーは「成婚退会までは一切許されません」とはっきり伝えます。

なぜ婚前交渉はNGなのか？

このルールには深い理由があります。単なる身体的なリスク回避だけでなく、「性的関係を持つことで判断力が鈍る」「目的達成感から真剣さが失われる」といった心理的影響を考慮しているのです。

特に女性の場合、一度肉体関係を持つと客観的に相手を見られなくなる傾向があります。逆に男性は性的満足を得ると、「もうこれでいいや」と結婚への意欲が低下することも少なくありません。

真剣な結婚を目指す場である以上、「時間をかけて心を通わせること」「お互いの人柄を知ること」こそが必要不可欠です。そのため多くの良心的な相談所では、"早すぎる進展"を防ぐ仕組みを取り入れています。

"ハイスペック男"が見つけた本当の幸せ

紆余曲折ありながらも最終的にこの男性は素敵なパートナーを見つけます。しかし興味深いことに、"最初思い描いていた理想像とは少し違う形"での成婚でした。

"数字だけでは測れない価値観や人間性こそ重要だということに気づいたんです。"