日本の人口減少問題は年々深刻化しており、今年の出生数がついに70万人を割り込む可能性が現実味を帯びてきた。この状況に社会全体が強い関心を示す中、多くの人々がまだ問題の本質を十分に理解していないのが現状だ。そんな中、河合雅司氏のベストセラー『未来の年表 業界大変化』は、この課題に対する認識を改めさせる重要な一冊として注目されている。同書では製造業から金融、医療・物流まで幅広い産業分野において、人口減少がいかに各業界に影響を与えるかを具体的に分析しつつ、その解決策についても示唆に富む提案を行っている。
少子化傾向は現在も着実に進行しており、改善の兆しが見えない状況が続いている。岸田政権は「異次元の少子化対策」を打ち出しているものの、これが実際どれほどの効果をもたらすかについては専門家から疑問視する声も多い。仮に出生率がある程度上昇したとしても、実際には出生数自体は減少傾向にあるという現実があるのだ。過去数十年間の統計データを見ても明らかなように、一時的に出生率が回復した時期があったにもかかわらず、総出生数は一貫して減少し続けている。2022年には日本の年間出生数が80万人台を割り込んだことは記憶に新しい。
さらに深刻なのは、「子どもを産む可能性のある女性」そのものの絶対数が急激に減っているという事実だ。2000年時点で25~39歳だった女性層(1,292万人)と比較すると2020年の同年代層(959万人)では約26%も減少しているのである。2046年までにはこの数字は711万人まで落ち込むと予測されており、「出産可能な女性」という土台自体がいま急速かつ大幅な縮小を見せているのだ。
河合氏によれば「少子化問題における最大要因とは政策不備ではなく『そもそも子どもを持つ世代となる女性たち自身』がいなくなってきていることにある」との指摘がある。「どんな優れた政策でも今後20年間で確実に見込まれる労働力不足や市場縮小といった社会的インパクトから逃れることはできないだろう」とも警告する。
こうした背景から専門家たちがあげる提言としては「単純に出産数を増やす施策だけではなく」「今後確実に見込まれる低出産社会へどう適応していくか?」という視点こそ重要だと唱える意見が多いのも特徴的だ。「近い将来30万~40万レベルまで新生児数減る時代必ず来る」「小手先だけ対応続ける限り日本全体規模縮小避けられない」と河合氏予測通りならば我々全員真剣向き合うべき課題なのである。
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